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森羅万象のパワーを都心で体感!vol.1 “奇跡の森”明治神宮へ行ってみよう!  

大昔から大切に守られている神社の鎮守の森、そこは神様のおわす神聖な場所。そんな神聖な森を思わせる“奇跡の森”が、東京にもじつはある。約100年前より植林が始まり、現在、豊かな自然林のような趣さえある「明治神宮の杜」だ。先ずは参拝して、その後ゆっくりと東京都心に位置する“奇跡の森”を訪ねてみよう。

陽光を受けて、三つの「菊の御紋」が目をひく本殿の前の鳥居。

明治神宮って、どんなところ?

植林が始まってから約100年が経つ明治神宮。全国各地の神社は数百~千年以上という長い歴史があるものが多いから、それに比べるとずいぶん新しい。

理由は、明治天皇と皇后(昭憲皇太后)がお亡くなりになられた後、両御祭神を祀るため大正9(1920)年につくられたものだから。いまは初詣の参拝者数日本一を誇り、多彩なお祭りや花菖蒲、七五三のお参り、そして海外からの参拝客など多くの人が訪れる大人気の神社。

創建当初は荒れ野原もあって木々も少なかった境内に、林学者などの先生方が深い森になるようにと考え、全国から奉献された約10万本の木々を全国延べ11万人の勤労奉仕で植樹をした。それが100年経ってみると、計画通りのうっそうとした森に囲まれた荘厳な神社となった。

そんな経緯を持つ“奇跡の森”、東京都心に位置する明治神宮の杜をぜひ訪ねてみてはいかがだろうか。

本殿の前、両脇には端正な樹形のクスノキがそびえている。
都心で貴重な湧き水「清正井」、パワースポットとしても有名。

神宮の森で出合える樹木や風景

日暮れとともに閉められ、日の出とともに開く明治神宮の門。参拝できる時間が、季節(日の出・日の入り時刻)によって少しずつ変わる。そのため夜の森は見られないものの、日があればいつでも参拝ができる。明治神宮は、時計要らず。神様を祀るからこその自然のサイクルによるものなのかもしれない。

参拝後は、ぜひ神宮の杜を散策してみよう。新緑の美しい時期は「神宮御苑の花菖蒲」、秋は「紅葉の木々巡り」……、などとテーマを決めての森の散策を楽しみたい。

宝物殿への道を行くと、一気に視界が広がり広々とした芝地に出る。その日、天気がよければ、冬なら芝生で日光浴を楽しみたい。もちろん雨の日も風の日も、そして雪の日も、いつも森は美しいたたずまいを見せてくれる。

さらには、四季折々に移り変わる景観も見逃せない。季節ごとにそれぞれの楽しみがある。それぞれの季節によって、さまざまな生きものや花との出合いがあり、発見のチャンスに恵まれる。例えば、夏の暑い時期には、ひんやりとした自然の空気が森の中には流れている。ケヤキやエノキの大木の下に座り、森の風に涼を得るのもいいだろう。春や秋には、それぞれその時季に咲く花も楽しめる……。

明治神宮の森、都心に位置するこの“奇跡の森”は、遠くからでも足を運ぶ価値がある。通勤通学で近くを通る人ならなおさらのこと。途中下車しての参拝散策ができるもっとも立地条件のよい森なのだ。

初夏のエノキ。通りかかるとよくカメラを向けるエノキ。この日は近くをツバメが飛びかっていた。
秋。夕暮れの陽が差し込む森。こうした出合いはカメラを持っていてこそ。
雨が上がったばかりですれ違う人もなく、東京とは思えない静けさ。
花菖蒲園。観光バスを連ねて大勢の人が訪れる花の時期、散策路は行列で渋滞ぎみ

“奇跡の森”神宮の杜イラストMAP

都心とは思えない豊かな森。日本全国から集められたさまざまな樹木を始め、お花やキノコ、動物や鳥、魚や虫など、いろいろな生きものが生息する。四季折々の風景も見逃せない。写真の木は、実際にその場所(MAP内の①~⑥の位置)に行くと出合えるもの。実際に行って探してみよう。

①トチノキ
樹皮はちょっとはがれかけた感じ。幹全体の色は茶褐色。

②ヤマザクラ
御苑のツツジ園の中にある赤い点が横に並んだような樹皮を探そう。
③スギ
縦に筋のある幹を探そう。根元に先の尖った葉が落ちている。
④ヒノキ
幹はスギに似ているが、ヒノキはウロコ状の葉。落ちてないか探そう。
⑤アカマツ
宝物殿前の芝生に生えている木。幹が赤っぽいので見つけやすい。
⑥クロマツ
宝物殿前に黒っぽい幹のクロマツが何本かあり、そのなかの一本。

明治神宮の杜

明治神宮 社務所 東京都渋谷区代々木神園街1-1 TEL 03-3379-5511

暮れの押し詰まった頃、正月の飾り付け賑やかな随神門。

[写真・文☆鈴木庸夫]

森羅万象のパワーを都心で体感! vol.2 へ続く

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