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2024_ACORN社員研修@東京都檜原村

 2024年9月27日に東京都檜原村の林業会社、東京チェンソーズのフィールドで、3回目となる社員研修を実施しました。木材の生産場所である人工林の現場を視察し、今回はその木材が製品になるプロセスをプチ体験するプログラムが行われました。

 去る5月に東京ビッグサイトで開催されたオルガテック東京では、オカムラの出展ブースは東京チェンソーズに依頼した多摩産木材を、展示装飾として多用しました。(記事参照)。展示会終了後、一部の木材は他の展示会で再利用されたり、ノベルティ化する企画が進行中です。そして今回のACORN社員研修でも、その木材を活用したワークショップを実施しました。

 霧が立ち込める雨模様な天候の中、まずは林業の現場である東京チェンソーズのフィールドを見学しました。東京チェンソーズの青木代表から熱のこもった説明を頂きました。

 こちらのフィールドはMOKKI NO MORIという会員制のキャンプサイトとしても運営されており、そのため一般的な林業の現場よりも心地よい空間が広がっています。綺麗なトイレも完備されており、「風の縄文トイレ」と名付けられた排泄物を自然分解により土に返す仕組みのトイレもあります。昔の汲み取り式トイレと違い、嫌な臭いも出しません。

人工林フィールドの見学の後は、樹木が木材に加工される村内の製材所や乾燥施設も見学しました。短い時間でしたが、人工林の樹木が木材になるまでのプロセスを体感する貴重な体験ができました。

 前回は森の中でワークショップを実施しましたが、今回は参加人数が多いため、檜原村の福祉センターをお借りしてスツール制作の木工ワークショップを実施しました。オルガテック担当者からオルガテックの展示装飾で使用した多摩産木材活用の経緯を説明した後、時間が限られているため、あらかじめ用意された設計図を基に持ち帰り可能なスツールを製作しました。

 ワークショップ終了後には、東京チェンソーズの工房にお邪魔して実際の木工加工の現場も視察しました。

 隣接する檜原森のおもちゃ美術館で実際に販売されている木工製品を見学しました。

 檜原村を後にし、武蔵五日市駅前にあるお洒落なカフェCANVASでバウンダリースパニング懇親会も実施しました。普段は会う機会のない、様々な部署から集まった参加者同士のコミュニケーションも弾みました。

【今回の研修で学んだことや気づきなど参加者の声】

  • 主伐材をきちんと使って森を育てていくことが大事だと気付かされました。間伐材や未利用材を使うことは「無駄にしない」「森林整備への寄与」で良いことだと思っていましたが、それだけではなかったです。
  • 一言で木材と言っても、色々な種類があり、それぞれ用途が違うことを知りました。
  • 森を育てることや家具にするまでに非常に手間がかかっていることが実感できました。
  • 木材・樹種(ヒノキ、杉、広葉樹)の特徴の違いを、生きた木を見て、製材過程を見て、感じることで腹落ちしました。オカムラが取り組むべきは主伐材を積極的に活用することで林業や山の保全に資金を還元すること。
  • 「国産材をたくさん使用することが環境に対して良いことである。」ということを初めて知りました。
  • 人の手が入り管理された森と手入れがされていない森の違いを体験できたこと。人工林ということも理由の一つかもしれませんが、きちんと手入れがされている森はとても美しく空気が明るく不気味さがないと感じました。ありのままの森もきれいかもしれませんが、やはり丁寧に育てていく必要性があると感じました。
  • 木工などの生産知識はある程度知っていましたが、材を生産する林業については知識がなかったので、現場の方のお話を聞くことで林業の現状に関する知識がかなりインプットされました。また、交流会で普段あまりかかわらない他部署の方などと幅広く交流できたのが良かったです。
  • 間伐材よりも主伐材の利用が今は急務である事がわかりました。

 

文・写真/ACORN編集部

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