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「エコプロ2017」にて、環境への取り組み、ACORN活動のコンセプト・近況を発信。

 昨年12月7~9日の3日間、東京ビッグサイトで開催された「エコプロ2017(旧エコプロダクツ展)」に出展しました。

「エコプロ」は、持続可能な社会の実現をテーマに、「環境とエネルギーの未来」をさまざまな観点から考え、衣・食・住・文化に関わる多種多様な分野の最先端技術や知識、各企業や団体の取り組みやコンセプトが展示・発表される見本市です。

 そこで、オカムラでは、“ACORN”活動の具体的な活動を展示・展開。展示やトークステージなどといったプログラムを通じて、多くの方にオカムラのACORN活動について理解を深めていただきました。

「エコプロ2017」の総来場者数は160,091人。従来より開催時間が1時間短縮されたためか、来場者数は前年(167,093人)を下回ったものの、連日、老若男女を問わず多くの人が会場に訪れました。「エコプロ」は、小学生の校外学習の場としても人気があり、オカムラのブースはもとより、会場内の未来のテクノロジーや最先端のプロダクツを食い入るように観察する子どもたちも大勢いました。

 オカムラのブースでは具体的な出展内容として、以下のような展示をしました。
●木育家具の展示(かどこの間、あわシェルスツール)
●「ホースロギングファニチャー」(KURA、trot)の紹介と会場特別価格販売
●北海道トドマツ有効活用ベンチの展示
●CMF、木製天板使用商品の紹介
●環境の取り組みに関する紹介(エヌエスオカムラの省エネ大賞経済産業大臣賞受賞紹介など)

オカムラの環境出前授業を実施。木の部位ごとに無駄のない木材の活用の仕方を実際の材料を見せながら図解とともに解説。また、実際に木に触れたり、知識を深めたり……。木材や木を使った家具を通して、日本の森林や木材に対する親しみや理解を深めてもらう。そんな「木育」活動の一環、環境出前授業に多くの子どもたちが集まった。
早稲田大学理工学術院 古谷誠章研究室との共同研究による木育家具「あわシェルスツール」。子どもが実際に手で触れて組み合わせる体験ができ、想像力・アイディア次第でいろいろな使い方が可能な甲羅型の家具で、空洞になっている内側を有効活用できる設計が大きな特徴。個々をつなげることで多彩な形態を生み出すデザインや木目の美しさも特筆ポイント。
直列型のオープンスペースを有効に使うことができる「かどこの間」。アイディアあふれるインテリア。和洋折衷、モダンなデザインのなかに、木のぬくもりも感じられる。こちらも早稲田大学理工学術院 古谷誠章研究室との共同研究による木育家具。
「馬搬(ホースロギング)」という森にやさしい伝統技術。現在はほとんど重機によって木材が搬送されているが、ACORN活動などによって、この貴重な技術が見直されつつある。手前のスツール「KURA」とテーブル「trot」は、「ホースロギングファニチャー」の代表作。製品の詳細・購入に関しては、本サイト「Horse Logging Furniture」へ。
乾燥が難しく、家具用材としての使用が非常に困難なトドマツ。2011年12月より、そんなトドマツの間伐材による家具用材化プロジェクトが始まる。4年もの月日をかけた徹底的な研究・試行錯誤のテスト末、製品化が実現した。
「CMF(Color・Material・Finish)」における取り組みを紹介。一枚の布がオカムラ独自の技術により、「デジタルプリント」「染め」いずれの手法も布の表裏問わずに採用でき、一枚の布が七変化する。この技術により端・余布が大幅に削減された。天板は、福井県産材のスイフト。
「富士事業所の地下水熱利用」や「中井事業所の熱源システム」「エヌエス オカムラの塗装前処理方法」など、オカムラの環境への取り組みの実例概要を紹介するパネルも展示。

 さらには、特別プログラムとして、連日にわたりブース内で、子どもたちに向けた環境出前授業や、さまざまな方面のゲストによるトークステージを開催しました。
●オカムラと早稲田大学理工学術院 古谷誠章研究室による木育家具
●C.W.ニコル氏のどんぐりの話・森の話
●地域材活用(福井県 中西木材 中西昭雄社長)
●オカムラ環境出前授業
●木育家具の取り組み

 ブースをはじめ、各トークステージには、さまざまな方にお越しいただき、終演後は、個別にゲストに質問をするなどといった熱心な方もいて、自然や木育に興味・関心を持つ方の多さがうかがわれました。

木育家具「あわシェルスツール」などをオカムラと共同研究・開発する早稲田大学理工学術院 古谷誠章教授。展示する家具をはじめ、木育家具の意義や重要性など、最先端の貴重なお話をいただいた。
どんぐりや森にまつわるお話をしていただいたC.W.ニコル氏。本サイトと連動する小冊子「ACORN NATURE HAND BOOK」VOL.1には、そんなニコル氏の特別エッセイ「赤鬼ニコルの“森が教えてくれたこと”」を掲載。トーク終了後には小冊子をニコル氏自ら、参加者へプレゼントした。
林業や製材業の実態を詳細にお話しいただいた福井県中西木材社長の中西昭雄氏。現場を知り尽くしたプロフェッショナルなお話に多くの方が耳を傾けた。

 また、ブース内に大きなモニターを設置し、昨年秋に開催された木工工作ワークショップ「WoodLand WoodWork」の模様や「ホースロギングファニチャー」のストーリーなど、“ACORN”活動を紹介する映像や木材製品納入事例を紹介する動画なども随時放映。本サイトとの連動企画である小冊子「ACORN NATURE HAND BOOK」VOL.1も配布しました。

「エコプロ2017」開催の3日間は、こうしたオカムラの最先端技術や環境への取り組みをはじめ、“ACORN”活動のテーマ・コンセプトを多数の方々に多角的に知っていただく機会となりました。本サイトを含め、今後もさまざまなかたちで最新情報を発信していきます。

「森を知る 木を知る 技を知る」をテーマに開催しているワークショップ「WoodLand WoodWork」。生物多様性をはじめ、森の健全な在り方を多角的に学べるほか、間伐材を使って、さまざまな電動・手動工具を駆使しながら、オリジナルの木工作品をつくる。写真は、昨年のワークショップ参加者の作品。本ワークショップの模様も映像で随時放映・紹介した。詳細は、本サイト「WoodLand WoodWork」へ。

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