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地域の森を守る ”森林環境譲与税”

 地域の森を守るための税金があるのをご存知でしょうか。

 平成31年(2019年)3月に成立し公布された、森林環境税と森林環境譲与税です。

 森林環境税は納税対象の全国民に課せられるもので、令和6年からひとり年額1000円を納めることになります。その税金は国に集約されます。その財源を都道府県、市町村の自治体へ森林環境譲与税として按分されます。市町村では森林の整備や人材育成・木材利用/普及啓発の費用として、都道府県ではその市町村を支援する為の費用として充てられます。

 国民が税金で森を守る費用を捻出して、自治体がそれを活用するものなので、その活用内容はインターネットで広く国民に用途を説明する責任があります。

 このしくみは1997年COP3で交わされた京都議定書の後継となる2017年の「パリ協定」にもとづき2020年以降の地球温暖化対策の国際的な新しい枠組みに対する日本の施策となります。

  国土の68%が森林である日本は、温室効果ガス排出の削減の他、それを吸収するための施策として森林を整備する必要があります。しかしながら日本の森林で44%にあたる人工林を支える林業は、自由化による輸入外国材の影響や、担い手の高齢化など様々な問題を抱えています。 

出典:林野庁「平成29年木材需給表」より

 

 また戦後拡大造林で植林されたスギ・ヒノキは約50年(10齢級)を経て伐採期を迎えています。 二酸化炭素吸収は若い木ほど活発で、老齢化した木は殆ど吸収しなくなります。 ※齢級:林齢を5年でくくった単位

出典:林野庁「平成30年度 森林・林業白書」より

 そしてサスティナブルに森林資源を活用するためには、次の世代を植林していくことも大切です。自然林もそうですが人工林でも良い森の条件は、各世代の樹木がバランス良く育っている事です。(多様な樹種があることも重要ですが)

 

 ACORN活動としてこれまで進めてきた木材利用と普及啓蒙活動をはじめ、森林整備や人材育成にも繋がる活動を、自治体の皆様と協業で進めたいと考えています。そのためにオカムラでは森林環境譲与税のチラシも作成し働きかけております。

 

文・図・写真/ACORN編集部

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