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フジロックの森プロジェクト

 今は新潟県の苗場で開催されている野外音楽フェスの大御所”フジロックフェスティバル”。参加されたかたはボードウォークを歩いてステージをわたり歩いた事があると思います。そのボードウォークを設置しメンテナンスをつづけているのが“フジロックの森プロジェクト”です。 2002年から地元有志とボランティアで森林散策路としてボードウォークを作りはじめ、2011年には自治体や地元の関係者、フジロック関係者が集まりプロジェクトとして発足させ、周辺自然環境整備に注力されています。今ではボードウォークはグリーンステージエリアからオレンジコートエリアまで繋がっています。その起点となる”みどり橋”はこれまで毎年仮設で架けられていました。しかし昨年クラウドファンディングで実施された「みどり橋架け替え」により常設橋に生まれ変わりました。ACORN活動もご縁がありそのクラウドファンディングに協賛。今年から協賛企業として参加し、ACORN活動のフィールドを広げました。

 今回は苗場の自然の恵みを感じる事ができる20年続く山たけのこ掘りイベントの紹介と、このサイトでも記事を書いていただいている鳥類のエキスパートの川崎きみおさんにもお越しいただき、フジロックの森の魅力を探索しました。

 まずは山竹の子です。プリンスホテルの第一ゴンドラ前に集合。参加者は地元の方や近隣の常連さんが多く長靴、ヘルメットなどしっかり装備されていました。

 まずはゴンドラで一気にタケノコ山の頂上へ。(ここで豆知識。苗場スキー場は苗場山ではなくタケノコ山の麓になるそうです)

 参加者はゴンドラから降りるなり、人の背丈くらいある竹藪の中に消えて行きます。

 タケノコ掘りと聞いたので、竹林でタケノコを掘り出すイメージだったのですが、雪国でみられる根曲がり竹の藪に生える小さなタケノコを採取するものでした。

 ゴーグルなどでしっかり防護装備すればとても楽しく竹藪に入り根曲がり竹(ヒメ竹)を沢山採ることができます。

 群生している笹薮がカサカサ動いている様はまるでクマが動き回っているようです。実際このあたりはクマも出没するそうでクマよけの鈴をつけている方も多数です。クマも根曲竹は好物だそうなので取り合いですね。

 雨が降ってきたので早々に下山

 

 麓に降りてきたら雨も小降りになり、小雨の中傘をさしてボードウォークを散策

 雨に濡れるボードウォーク

 ウワミズザクラの木ににクマが爪をかけた跡。この木の実はクマもヒトも好物だそうです。

 キツツキがつついた跡

 水芭蕉の群生

 一緒に散策した鳥類がご専門の川崎きみお氏によれば、確認できた鳥は夏鳥キビタキ、ホトトギス、サンショウクイ、センダイムシクイを中心に14種。フジロック会場とボードウォークの周辺で見られそうな鳥は、ざっと年間で100種ぐらいはいるそうです。そのうち、20種ほどは新潟県独自のレッドデータに出ている種で、環境省のレッドデータのリストでも9種はこの森周辺で見られ、鳥から見た環境としては、いい場所だそうです。

 この先巣箱づくりをして森の木にかけるワークショップなど、フジロックフェスティバルのオフシーズンに色々できそうだと夢が膨らみました。皆さんも魅力的なフジロックの森の散策を楽しんではいかがでしょうか。フジロックフェスティバルに参加した経験があるかたはanother sideの静かな森を体験できますよ。

追記:2021年7月ボードウォークイベント開催されます。https://www.fujirockersforest.com/boardwalk66/

文・写真/ACORN編集部

 

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