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ビオトープ富士で「探鳥会」実施

 7月27日(土)、日本野鳥の会の方を講師にお迎えし「探鳥会」を実施。
2022年9月にビオトープ富士を整備して初めての記念すべきACORNイベントとなりました! 

 新型コロナウィルス感染症による行動制限も解除されたこの日、労働組合富士支部の主催で納涼祭が開催されました。従業員とその家族約230名が集まりました。
猛暑の中でしたが、かき氷やたこ焼きの屋台、スーパーボールすくい、射的なども用意し大盛況。日陰になる配送ピットの屋根の下で送風機を置いたりして暑さをしのぎながら、楽しい夏の1日を過ごしました。

 納涼祭の中で、ビオトープの定期的な野鳥等のモニタリング調査の支援をお願いしている日本野鳥の会の樋口様*、畠山様に講師としておいでいただき、「ビオトープ富士で野鳥を観察しよう!」という探鳥会を実施しました。
「探鳥会」とは日本野鳥の会の連携団体支部が開催する、バードウォッチングのイベントです。鳥に詳しいリーダーが説明をしながら鳥の観察をします。

カブト虫いるかな~?

 探鳥会には11:00と12:00の各2回それぞれ50分づつ、約50名の親子が参加しました。

 参加者は最初に“里地ゾーン”の広場に集合し、樋口さんから鳥を探すポイントや注意点を聞きます。そしてせせらぎのある“憩いの森ゾーン”に入っていきました。そこではペアのオオシオカラトンボを発見!腹部の先端を水面に付けるという産卵の行動が見られたので、来年にはビオトープで産まれたトンボたちが元気に飛び回る姿を見られるかもしれません。

ペアのオオシオカラトンボを発見!

 “昆虫の森ゾーン”を散策していると、足元に白い羽が・・・。畠山さんによるとこの羽の持ち主は「アオサギ」との事で、黄瀬川で捕食した魚をビオトープ内の高い木の上で食べているのではないかと推測されるそうです。今回はアオサギを見る事は出来ませんでしたが、教材としての持ってきていただいた「ノスリ」の羽を使って鳥の羽の仕組みについて詳しく説明して頂きました。(ノスリ:鷹の仲間でトビより一回り小さい猛禽類です)

羽の仕組みを説明してもらいました

 真夏の昼間ということもあり鳥の姿はなかなか見られなかったものの、さえずりは聞こえてきます。
さすが、樋口さんたちはすぐに反応して三脚付きの望遠鏡でその声の主をレンズにとらえてくれます。しっかりと見られたのは巣立ったヒヨドリの雛。お母さんと一緒にいる姿を参加者がかわるがわる望遠鏡をのぞいては「かわいい~!」と歓声を上げます。

 富士事業所の目の前を流れる黄瀬川にかかる新礼聖橋(事業所下)で望遠鏡を構えると、とても珍しい鳥を発見しました。その名は「キセキレイ」。「ハクセキレイ」は事業所内でもよく見かけますが「キセキレイ」はなかなか見る事が難しいそうで、樋口さんも少し興奮した様子で望遠鏡をセットしていました。
すぐに飛んで行ってしまったので、その場の参加者でも見られた人は極わずか・・・幸運の持ち主です!
普段よく見かけるスズメやカラスも望遠鏡で見るととても綺麗で可愛くて… 感動しました! 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 川では食事や水飲みはするが、開けた場所なので、敵に狙われやすい。そのため近くにある適度なスペース、適度な茂みになっているビオトープ富士で休息をするという関連性が出てきてきているという説明がありました。

 事業所に戻り、探鳥会のまとめとしてビオトープ富士とその周辺にいる鳥たちの資料を見ながらその日実際にどんな鳥を観察できたかを確認する「とりあわせ」をしました。

「とりあわせ」資料

 今回初めて開催したビオトープ見学と野鳥観察会ですが、多くの従業員とご家族のみなさんに楽しんでいただけたと思います。
御殿場のこの地域になくてはならない生物の憩いの場になっているビオトープ富士をこれからも大切に守って行きたいと思いをあらたにしました。

 子どもたちへのプレゼントは、ビオトープ富士生まれのカブト虫。“昆虫ゾーン”から朝早く連れてきました。

たくさん子孫を増やしてね!

*樋口様:太平電機ecoひいきプロジェクト

写真・文:富士事業所・環境保全課、ACORN編集部

 

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